(抜粋)
『1999年版白書』を読む
白書を読むのは一年ぶりである。日本の白書のクオリティは年と共に上がっている。一九九八年に比べて九九年の白書の選定は、新しく観光された様々な白書を評価することが大きなテーマとなった。
その意味でも『大胆図解日本の白書』は現在日本で発行されている三一の白書を図解を使って解説し、厚い白書を全て読まなくても、その要点が見てわかる非常に便利でわかりやすい本である。多くの白書を横断的に読むのと同じくらい現在の日本の姿をよく理解することができる。この本を見ると白書の質がわかり、評価も直ちに出来てしまう本である。
白書というのはそれぞれの分野の総括的なまとめであるならば、この本のようにそれを図解した例は二一世紀を迎えた日本の現状を認識するにはきわめて有効である。著者の久恒啓一氏は図解の専門家。必読の一冊である。
『2000年版白書』を読む
『大胆図解日本の白書[経済・産業編]』は九九年に続いて日本の白書の図解を行った宮城大学教授・久恒啓一のユニークな白書の白書である。今年は経済白書と中小企業白書と通信白書が詳しく図解されている。現在発行されている白書は四〇種以上あると言われている。本書によって文章中心の白書の形態から、図解中心にすることで大変わかりやすくなり、こういう配慮は白書自体が備え無ければならない用件であろう。去年と今年の白書の内容を図解で比較するような企画も興味深い。
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