河北新報
宮城大 花で彩り地域に開放

 宮城大(大和町、野田一夫学長)は、教職員や学生、学内の出入り企業などが一体となって大学利用者の利便性や快適性を向上させる「ホスピタリティ委員会」(委員長・久恒啓一教授)を設立し、学内改革に乗り出した。キャンパスを公園に見立てる「ガーデンキャンパス構想」などが具体的に検討されている。久恒委員長は「県が進めている県民サービス向上運動のモデルケースにしたい」と意気込んでる。

 ホスピタリティ委員会は、学内に設置されてる「ホスピタリティ・アメニティ協議会」の内部組織として発足した。協議会はアメニティ(快適性)とホスピタリティ(もてなし)をテーマに、「施設」「通学」「食堂」「教務」の四分科会を設置。スクールバスの運行やレストランの増収作戦などを検討している。

 先日のホスピタリティ委員会には教職員や学生だけではなく、学内の旅行代理店や食堂、清掃会社など関係者の代表が参加。各部署ごとにできることから早急に実施していくことを確認した。ここで浮上したのが学生が主体となる「ガーデンキャンパス構想実行委員会」(保科亮介代表=事業構想学部一年)だ。

出入りの企業も参加「もてなし委」設立

 学生らは連日のように会合を開き、議論を深めてる。構想ではキャンパスを季節の花で飾り、憩いの場として地域住民に開放するという。大学周辺の住環境を管理する「泉パークタウンサービス」(本社仙台市)などの企業に協賛の形で協力要請する案も出ている。保科代表は「キャンパスは新しいが、色彩が足りない。地域の人が気軽に散策を楽しめる空間にしたい」と話す。

 県の県民サービス向上委員会の委員長も務める久恒教授は「教職員だけではなく、学生、学内に出入りしているパートナー企業も参加する例はあまりないはず。県民サービス向上運動の模範を示したい」と話している。

平成11年7月4日(日)

BACK