| |   | 今日の一冊:【伝える力】 各界トップランナーが講師をつとめる自己表現の教室
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 |著者:久恒啓一/「知的生産の技術」研究会
 |すばる舎|2004年 01月
 |ISBN:4883993191|1,400円 |222P
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 ちょっとぜいたくな本である。各界のトップランナー10人が「自分を表
 現するためのノウハウ」をそれぞれの立場から発言した内容だ。
 「出逢う」「聞き出す」「発想する」「図で考える」「脳を躾ける」「書
 く」「英語で話す」「彩る」「演出する」と多彩である。
 宮城大学学長の野田一夫さん、図解の久恒啓一さん、元朝日新聞論説員の
 轡田隆史さんなどが登場する。
 インタビューをその人の雰囲気を出しながらまとめてある。各章の図解も
 わかりやすい。
 
 一番印象的だったのが、轡田隆史さんの「書く」話。
 あ、なーるほどぉというヒントがうれしい。たとえば
 
 + 書き出しは、タイトルや見出しから離れた表現ではじめるとよい。
 + 項目を最初に決めることが説得力のある文章を生む。
 + どんな文章も0点ではないと信じて書き続けることが上達の第一歩。
 
 などだ。対句の面白さも紹介している。次の対句は思わずメモした。
 
 「神はゴボウ、ニンジンをつくり、人間はキンピラゴボウをつくった」
 
 おしゃれである。
 
 野田一夫さんの「出逢い」についての考察も印象的だ。
 「運は志に対する賜物である」
 「志のない人にとっては、出逢った人はすべて“行きずりの人”にすぎ
 ないが、志のある人、とくに高邁な志を抱いた人は、その志に惹かれ
 た多くの人との出逢い=幸運によっては思いがけないさまざまな恩恵
 を受けるものなのです。」
 
 そっかー、志が出逢いを作るのか。おっし、バンザイ!しとこう。
 
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 <オススメ度>
 
 ★★★★★+自己表現
 
 <読んで欲しい方>
 ・自分のいいたい事を伝えたい方
 ・共感がほしい方
 ・新しいパワーをお探しの方
 
 
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