6■順番の表示は明確に
図解をする場合、初心者が陥りやすいパターンとして、自分は分っていても相手には伝わらないというケースがあります。
この大きな理由として、読みとる順番がわかりにくいということがあげられます。
これを回避する手段として、初心者のうちは矢印の使用にこだわらず、読み進める順に、(1)、(2)、(3)・・・と順番をつけるという方法があります。とくに法律資料や判決文などの場合、間違った見方を防ぐために順番を明示する必要があります。
また、時間の経過などを表現したい場合には、順番を示すことはきわめて効果的なやり方です。
時系列を表示しなければならない場合には、関係を示すだけの矢印では十分に表現できません。
たとえば、大規模な疑獄事件や汚職事件などでは、金銭の授受の順番は重要なポイントとなります。こういったことを表現する場合には、順番を明記しておくことは不可欠になってきます。
ただし順番を示す場合でも、図解の見方を、見る人に強制しているような感じが出すぎないように注意したいものです。
つまり、見る人が自発的に読みとることもできる図解が、よい図解なのです。 |