2000.06.07
自分を輝かせる プレゼンテーションの技術
図読のすすめ(1) 本を深く読み記憶にとどめる
 本は、あるまとまりを持った大変長いストーリーで出来上がっています。普通、本を読むときには鉛筆やマーカーを片手に読む人が多いでしょう。気になったところ、大事なポイントをマークを付けたり線を引いていき、読み終わると「面白かった」という感想を抱いて、それで終わりというのがよくあるパターンです。
 もう少しまじめな人は、線を引いてある部分を抜き出してカードにする場合もあるでしょうし、パソコンに打ち込む場合もあるでしょう。そして企画などの場合にその言葉を引用したりします。
 また、本を読んだ後は友人にその内容を話して聞かせることによって、本の内容を自分の頭の中に定着させるという方法もあります。しかしそれもまた、それで終わりになってしまいます。
 やはり受け身の情報は記憶に残らない。自分が主体的に関与した情報しか頭に残らない。あるいは非常に強烈に意識したものしか頭に残らないということでしょう。本を深く読み、頭の中への定着度を高めるために有効なのが、ここで私が提唱する「図読(ずどく)」という本の読み方です。
 本というものは数百ページ全体を通して、つじつまの合ったある主張をしています。そこに至る思考の過程を明らかにし、主張を裏付ける材料を並べています。それをまるまる1冊、図解にしてしまおうという方法なのです。次回から詳しく解説をいたします。
聖教新聞

BACK